こうゆうかい 

校友会・交友会

 高齢者医療/リハビリテーション・特殊マットレス

リハビリテーション

 疾患別リハビリテーションを行っております。

 高齢者に対するリハビリテーションにおいては、心身機能訓練に加え、家庭や社会への参加を欠かすことができません。同時に、多用による二次障害を防ぐ必要もあります。高齢者リハとは、QOL(生活の質)に対するソフトランディングメンテナンスと言い換えることができます。

 医療において「リハビリテーション」は非常に重要な一分野であり、ご家族が期待する部分が大きいことを感じます。超急性期病院の若い主治医の先生から「転院してしっかりリハビリテーションをしましょう」と漠然とした説明されることも多いようですが、具体的な説明がないために実現が難しく過剰と言わざるを得ない期待を持っておられるケースがあります。リハビリテーションは魔法とは異なりますので、限界があります。当院には、高度の認知症の方や、高度意識障害者(呼びかけに反応がないレベル)の方も入院されていらっしゃいます。例えば意識障害+長期人工呼吸器装着状態では、呼吸筋を含め廃用が進みますが、患者さん自らの運動が無い限り、筋肉量を増やすことはできません(筋トレにおいて力を抜いた状態で、他人の力で自分の手足をいくら動かしてもらっても筋肉は全く付かないことを想像してください)。したがって、長期間寝たきり状態が続いている患者さんで、指示をほぼ理解できない/自発的な運動がない状況の方が、「リハビリテーションを行う事で入院前のように立って歩けるようにな」ったり「リハビリテーションを行うことで呼吸器を完全離脱する」ことは難しく、その前の段階として「指示に従えるようになる/意識障害の改善」が必要です。これらの患者さんに対するリハビリテーションは、マッサージや他動的に可動部分を動かすことによる拘縮予防を行ったり、可能な範囲内で座位を取っていただいたり、これらを含めた刺激の入力により、わずかであっても意識の改善を期待するといった内容以上は行えないことが医療における常識です。「廃用を予防する、廃用の進行を先延ばしする」以上のリハビリテーションが不可能である患者さんは数多く存在し、これらも重要なリハビリテーションです。また、先の状態までとはいかないまでも、入院が必要で死に至りかねない大病を患った急性期の高齢者の方に対して、廃用予防以上のリハビリテーションを行うことは危険で難しいことがあることや、入院前と比べてADLの低下を来すのは積極的なリハビリテーションの介入を以てしても、疾患によってはなお時に不可避で、これは老化という自然の摂理であることをお知らせいたします。

 当院のリハビリテーションは、当院の理念に基づき、人としての尊厳を全うすることを援助することを目的としています(疾患により異なりますが、保険診療においては発症日から前医を含め数ヶ月後に介護保険(入院外)におけるリハビリテーションへと移行するのが厚労省の方針です)。

特殊マットレス

 元来より栄養状態の悪い患者さんや、体の動きが制限されている患者さんは、褥瘡(じょくそう・床ずれ)が発生しやすい状態にあります。
 ひとたび褥瘡が発生すると、治癒には相当な時間を要し、ますます栄養状態が悪化し、心不全や感染症を併発するという悪循環に陥りやすいことが知られています。
 病院においては、定期的な体位交換や一般的な除圧マットでの対策や栄養管理を行うわけですが、患者さんの全身状態・基礎疾患・栄養状態とのバランスによって発生しますので、褥瘡の発生率をゼロにするのは不可能であると考えられます。
 また、体位変換といった動作そのものが、介護・看護スタッフの腰痛を代表とした職業病を誘発する因子であるといえます。
 そこで、当院では2016年より「人の手で行うような優しい自動体位変換機能を備えた高機能マットレス」を順次導入し、現状54台(2021年5月現在)、今後も順次導入し、合計100台を本マットレスとしたいと考えております。

 



 

  

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