(個人的な雑記)
 本稿の筆者(院長)の専門は、総合内科(腎臓内科)と老年精神科(精神科)の二つです。
 専門が二つというと何だという感じかもしれませんが、医者の仕事というのは各科が重複しているので、初期研修が終わった二科目以降の学習成長曲線は、一科目とは別格の立上がり方となります(あくまで専門医や指導医を取得するくらいの時期までの話です)。
 

 

 
 大学を卒業後、母校の老年科(現・高齢診療科)などの初期研修後、内科認定医を取得した後に、精神科を学びました。コアな症例が集まる施設で各病棟を半年以上ずつローテートしたので、研修としては効率的であったと思います。
 
 その中で心ひかれたのは、結局認知症でした。そこで、外来での認知症医療を続けつつ、腎臓内科に進み直しました。腎臓病は動脈硬化の強力な危険因子であり、基礎疾患して糖尿病をお持ちの方も半分程度いらっしゃるので、全身に合併症を持つケースが多く、結果的に総合内科の研修にもなりました。更に、認知症の危険因子は動脈硬化ですので、腎臓病+認知症の患者さんも診ることになりました。
 
 当院に赴任してからは、認知症外来を週に1コマ(半日)のみ受け持っています。また、入院中の患者さんのコンサルトに乗っています。その他は、総合内科・腎臓内科的な業務と、病院のマネジメントが主で、認知症そのものに携わる時間は全体の一割程度ではないかと思います。しかし自分の真の専門は何かと聞かれれば、認知症を含んだ高齢者医療ということになるかと思います。90歳で4割、95歳で7割、100歳で全員が認知症ですので、両者は切り離せない関係なのです。
 当院は、認知症や精神科の専門病棟を有しておりません。私自身は認知症の専門医であり、じきにソフト・ハード面も整えていきたいと考えておりますが、現在当院では徘徊が激しい認知症患者さんの対応ができません。病室を出て階段に至る間にはドア等がない空間もあり、危険があるのです。その中でも、認知症の周辺症状を引き起こす薬剤の中止や、陽性症状に対する薬剤による調整は可能ですし、一般病棟で管理可能であると主治医の先生が判断した精神科合併症についての対応が可能です。なお、外来・入院中とわず、後見診断・鑑定などは即日行います。
 
 また、時折見受けられる老年期うつ病(精神病性の「本物のうつ病」)・妄想性うつ病等で不食等となってしまった方に対し、パルス派治療器サイマトロンによる全身麻酔下無けいれん性電気けいれん療法を施行しています。精神科病床を持たない一般病院では珍しいのではないかと思います。中には、アルツハイマー合併の方もいらっしゃいます。認知症性の不食かと考えられていた症例でも、再び食べ出す例があるのです。ただし、希死念慮が強い症例等は入院できません。施行例は、いわゆるメインテナンスの方や他院依頼の外来での単回例も含め、年に4-5名程度です。
 


 

 なお、当院は、日本老年精神医学会研修施設・日本総合病院精神医学会研修施設となっております。

 雑ぱくな内容となりました。よろしければ、作成中途で更新が途絶えてしまっておりますが、ブログもご参照下さい。